個別株をするのであれば、しっかり勉強し会社を理解することが必要不可欠です。なので、かかった費用(手数料、税金、セミナー代、本代)を含めて、年利10~13%を狙うべきです。もし、年利5%を目指すのであれば、インデックス投資や債権をうまく利用すれば安全に増やすことができます。
しかし、個別株をやる人の中にはスーパーで何を買うかを悩むよりも少ない時間でどの株を買うのかを決める人が大勢います。そうすると高値でつかんでしまったり、売り時がわからなくなってしまったりします。
ここでは、買い時、売り時、運用法を理解でき、年利10~13%を狙うための手順を大雑把に書いていきます。少しめんどくさいと感じるかもしれませんがこのくらいしないと個別株で勝つのは難しくなってしまいます。
投資株式の選び方
株は下のような流れで購入するかどうかを決めます。
- 選択肢となる株を探す
- 株を分類する
- 分類ごとに購入するかを調査&考察
それでは、詳しく解説していきます。
選択肢となる株を探す
まずはじめにやらなければならないのは、投資する候補となる会社を見つけることです。
ここで大切なのは、自分が理解できる会社を選ぶことです。理解できない会社を選ぶと分析がとても大変になってしまいます。
まずは、身近なスーパーやお菓子メーカー、あなたが働いている業界の会社がおすすめです。
しかし、「隣の芝は青い」とよく言うように、ほとんどの人は自分の守備範囲外の分野の会社に投資をします。しかし、これは自分の強みを棒に振ってしまっていることになります。特に、今人気の産業(「IT」「AI」「ビッグデータ」など…)には要注意です。次々と新たな技術が生まれそれを初心者が追うのは無理があります。また、その会社の価値以上に評価されすぎている株が多くある傾向にあります。
逆に、話題でない業務内容の会社はお得であったりします。特に、面白みのない業容であったり、気が乗らない業容(葬儀屋など)は見所があることがあります。
また、株価の上昇を狙うのであれば有名企業はなかなか難しいです。株は買いたい人が多いと値段が上昇します。しかし、大企業などは多くのほしい人は買ってしまっていると予想できます。特に外国人持株比率や機関投資家の持株比率比率が高い場合さらに大量に買われることは少ないでしょうし、逆に大量に売られてしまい株価が減少してしまう可能性があります。ただ、大企業だから株を持たない方がいいわけではありません。次の話題で話しますが株は分類ができ、それぞれに役割があります。それを理解して選ぶことが大切です。
株価が上昇する可能性が高いのは、身近にある余り名の知れていない会社だけれど商品は知っているなどの会社です。また、市場占有率が高い場合、価格設定権を持てるので魅力的な株であるといえます。
- 自分に身近な会社
- 余り知られていない会社
- ぱっとしない業務内容の会社
- 人気産業でない会社
- 市場占有率の高い会社
株を分類する
次に見つけた会社の株を分類します。これによって、どのようにその会社の株を運用し売るのかが決まってきます。どれがいい悪いなどはなく、自分の目的や自分がいる環境を強みにできる株を選ぶべきです。分類の種類は下記の6つです。
- 低成長株
- 優良株
- 急成長株
- 市況関連株
- 業績回復株
- 資産株
低成長株
低成長株とは、成長率が鈍化し事業拡大を余り行っていない会社です。低成長株は、もとは急成長会社でしたが努力をするのをやめたか、限界に達したかで成長が鈍化してしまった会社の株です。
収益が安定しているが事業拡大をしていないのでお金が余り配当に回し、高配当になっている企業が多くあります。
見分け方は簡単で、株価が数パーセント市価上昇しておらず(ほぼ横ばい)収益が安定している会社です。
優良株
優良株とは、企業規模は大きいが事業拡大を行っている会社の株です。日用必需品や頻繁に買われる物を売っている会社が多くあります。
不況に強い株で、株価が落ちてもすぐに回復し成長していきます。
見分け方は、年率10%~12%程度の成長を続けており、株価チャートでも大きく下落していない会社です。株価チャートの一部だけを見ると、次の次に説明する市況関連株と混同してしまう可能性があります。市況関連株とは運用方法が大きく違うので注意が必要です。
急成長株
急成長株とは、成長率が20%以上の会社の株です。
急成長企業は資金繰りに無理をする会社があり、スタミナ切れを起こしたり、倒産してしまったりする会社があります。しかし、成功した企業の株は青天井で何十倍になることもあります。
見分け方は、収益が20%以上伸びているかどうかです。また、成長を期待競れており、PERが高い傾向にあります。
市況関連株
市況関連株とは、収益が上がったり下がったりを循環的に繰り返している会社の株(自動車、鉄鋼、石油など…)です。
この株は景気に左右されやすく、その業界に敏感でないと運用はとてもむずかしいです。逆にその業界で仕事をしている場合などはとても有利になります。
見分け方は、収益が上昇したり下降したりを繰り返している会社の株です。株価チャートも上昇したり下降したりを繰り返しており、上昇時は優良株と同じかそれ以上に上昇します。この期間だけを見てしまうと優良株と勘違いしてしまいます。
業績回復株
業績回復株とは、潜在的に倒産の恐れがあるが回復を見込むこともできる会社の株です。倒産する可能性のある株はどんどん株価が落ちています。
業績が回復した場合、何倍もの株価になる可能性があります。
見つけ方、負債が多いがキャッシュが少なかったり、株価が急激に落ちている会社の株です。
資産株
資産株とは、現金や不動産などの資産を多く持っている会社の株です。
数倍の株価になることがあります。一度見つけたら、余り心配せず保有し続けられます。しかし、負債や事業拡大には注意が必要です。
見つけ方は、会社の現金や不動産の価値と負債、株価を比較してみつけることができます。
購入するかを調査&考察
まずはじめに、分類ごとにやればいいことが分かれているので、分類ごとに調査する項目を説明します。
調査が終わったら次はその会社の今の強みと弱みをまとめ、今後どう展開していくのかを考えます。
では、順に細かく説明していきます。
低成長株で調べること
- 配当が常に支払われているか?
- 配当性向はどうか?
- 増配が定期的にされているかどうか?
- 企業買収を考えているかどうか?
- PERはどうか?
- 在庫は増えていないか?
- 財務は健全か?
- CF(キャッシュフロー)はどうか?
- 利益を出す仕組みは今後通用するか?
- 機関投資家、外国人の持株比率はどうか?
- インサイダーが買ったり、自社株買いをしているか?
低成長株でなんと言っても大切なことは配当です。配当が高いのは魅力的ですが、大切なのは常に支払われているかどうかです。不況になったら配当が支払われないとなると、株価は一気に下降します。不況で業績が余りよくなくても配当を常に払っていれば、株価が落ちると配当利回りがよくなるので買いが入り株価は支えられます。
不況時に配当が支払われるかどうかで大切なのが配当性向です。配当性向とは、当期純利益のうちどれだけを配当金の支払いに向けたかを示す指標です。これが余り高くない方が、不況の時にも配当が支払う余裕が生まれるので、低成長株を選ぶときは配当性向が高すぎない物を選ぶ必要があります。
企業が成長を数%でもしていると、収益は増えていくので増えたお金を増配することで株主に還元する企業があります。増配をしていると、配当利回りがよくなるので株価は上がっていきます。特に定期的に増配をしている会社があれば狙い目です。
しかし、企業が成長をして増えた収益やもとから配当を配っても残っていたお金で企業買収をする企業があります。これは、うまくいけば事業拡大になり企業の成長のきっかけになりますが、失敗することが多く注意が必要です。特に必要以上に高額な買収や他分野過ぎる買収には注意しなければなりません。
次は、PERです。どの分類の株式でも大切です。基本どの株でもPERは低い方がよく低成長株も例外ではありません。しかし、増配続きであったりなどで株価の成長が見られる場合は多少高くても問題ありません。逆に、PERが低すぎる場合は、下記の財務状況や利益を出す仕組みに注意しましょう。買収がうまくいかず株が売りに出されている可能性もあります。それでも問題がなければ穴場かもしれません。配当を考慮した利益の成長率の指標もあります。\(\frac{成長率+配当利回り}{PER}\)の式で求めることができます。これが1.5倍ならそこそこ、2倍以上であればよいと言えます。ちなみにPERが高い株は①コストの削減②値上げ③市場拡大④市場占有率の拡大⑤赤字部門の変革や閉鎖、売却のどれかを行っている可能性が高い。これらが行われていると株価が上がる。
在庫が増えてきていたら危険です。需要がなくなってきている可能性があります。
財務は健全かどうかもどの分類の株式でも大切です。財務が健全とは、この場合負債が少なく負債をすぐに返すことができる現金同等物を持っていることを意味します。
財務と同様にキャッシュフローもすべての分類の株で重要です。営業CFで本業で稼げているかを見て、投資CFで投資に乗り気かどうかをみて、財務CFでお金を返しているのか借りているのかを見ます。営業CFはプラス、投資CFは投資をしてお金を出すほうがいいのでマイナス、財務CFはお金を返しているほうがいいのでマイナスが理想ですが、投資CFはプラスでも問題はありません。営業CF がマイナスな場合本業で稼げていないということになるので注意が必要です。
次は、とても大切なところです。その企業が何で収益を上げているのかを知ることで、収益が思っているよりも上がっていないとき、株を売るか売らないかを明確に判断することが可能になります。
次に、機関投資家や外国人投資家が投資をしているかどうかです。低成長株の場合は、機関投資家も外国人投資家もある程度いると思います。しかし、多すぎると株価の上昇は期待できませんし、投資機関の都合で株が売られるかもしれません。また、外国人投資家は売ると決めたら売り切る人が多く一気に株価が下がってしまいかねません。
最後はインサイダーが株を買ったり、自社株買いをしていないかです。インサイダーやその会社自身が株を買うということは、その株は魅力的であるとインサイダーや会社が思っているということです。なので、このような買いが増えたら期待して分析するといいかもしれません。
優良株で調べること
- PERはどうか?
- 収益の出し方はどうか?
- 収益減になるような多角化をしていないか?
- 成長率と同じ業況を保っているか?
- 過去の不況などをどのように乗り切ったのか?
- 在庫は増えていないか?
- 財務は健全か?
- CF(キャッシュフロー)はどうか?
- 機関投資家、外国人の持株比率はどうか?
- インサイダーが買ったり、自社株買いをしているか?
優良株は、何倍もの株価の上昇は見込みづらいけれども数十割の上昇は見込めるので、一番重要なのは株価です。PERを見て株価が会社の実態と比べて割安であるのかどうかを確認します。
次は収益の出し方です。資産株以外でとても重要です。どのようなビジネスまたは商品で収益を上げているのかを理解することが大切です。
収益を上げる方法が理解できたら、次は無駄、無理な多角化をしていないかをチェックします。その会社が高額な買収や、その企業の分野から離れている分野への買収などには注意が必要です。
優良株の会社には、ある程度(年間10%~12%)の成長を期待しています。その成長率に業況が同じになっているかを調べる必要があります。
長期間保有するつもりであるのであれば、過去の不況の乗り越え方を知ることはとても大切です。過去どのように不況に対応したかがわかれば、次の不況にどのように対応するのか予想がつきやすくなり、売るか売らないかの判断にもなります。
在庫が増えていると危険です。ただ、販売地域拡大の備えや拡大したばかりでこれから浸透する予定があるのであれば問題ありません。
財務は健全かどうかもどの分類の株式でも大切です。財務が健全とは、この場合負債が少なく負債をすぐに返すことができる現金同等物を持っていることを意味します。
財務と同様にキャッシュフローもすべての分類の株で重要です。営業CFで本業で稼げているかを見て、投資CFで投資に乗り気かどうかをみて、財務CFでお金を返しているのか借りているのかを見ます。営業CFはプラス、投資CFは投資をしてお金を出すほうがいいのでマイナス、財務CFはお金を返しているほうがいいのでマイナスが理想ですが、投資CFはプラスでも問題はありません。営業CF がマイナスな場合本業で稼げていないということになるので注意が必要です。
次に、機関投資家や外国人投資家が投資をしているかどうかです。優良株の場合も、機関投資家も外国人投資家もある程度いると思います。しかし、多すぎると株価の上昇は期待できませんし、投資機関の都合で株が売られるかもしれません。また、外国人投資家は売ると決めたら売り切る人が多く一気に株価が下がってしまいかねません。少な目で、どんどん増えているような企業を選ぶのがおすすめです。
最後はインサイダーが株を買ったり、自社株買いをしていないかです。インサイダーやその会社自身が株を買うということは、その株は魅力的であるとインサイダーや会社が思っているということです。なので、このような買いが増えたら期待して分析するといいかもしれません。
急成長株で調べること
- 会社に利益をもたらすとされている商品が主要商品か?
- 収益の成長率はどうか?
- 収益の成長率のスピードは上がっているか?
- 成功した事業は他地方でも通用するのか?
- 拡大の余地はまだあるのか?
- 商品は買い続けられるものなのか?
- 株価が成長率にふさわしい水準か?
- 在庫が増えていないか?
- 財務は健全か?
- CF(キャッシュフロー)はどうか?
- 機関投資家、外国人の持株比率はどうか?
- インサイダーが買ったり、自社株買いをしているか?
すごい人気商品を見つけてこの会社は伸びると思っても、その商品はその会社の収益の5%しか占めていない場合、それは会社が急成長するようなことはなかなか起きません。人気商品などを見つけたら、その会社がその商品で上げた収益は会社全体の収益のどのくらいを占めているのかを調べましょう。
次は収益の成長率が上がっているかです。20~25%の成長率であれば順調に収益を伸ばし企業が拡大をしていく可能性が高く、逆に25%以上であれば、スタミナ切れを起こす可能性が高いといえます。とはいえ、25%以上だから失敗するということはありません。財務状況を見て負債を増やしすぎていないかなどしっかり見ることが大切です。
成長率も大切ですが、成長スピードも大切です。成長率が10%の会社でもその前は5%であったのなら、今度は20%になるかもしれません。逆に25%の成長率が20%に下がっているのであれば、成長の鈍化の表れかもしれません。急成長株は成長の鈍化には敏感でなくてはいけません。
成長が限界に達するかどうかの見分けとなるのが、その商品が他地域でも通用するのかというところです。その商品がそのまま他地域でも通用するのであれば、成長はまだまだ続きますが、その地域限定であればすぐに成長が鈍化してしまうかもしれません。
上と似ているかもしれませんが拡大の余地はとても大切です。商売の範囲を広げる以外にも戦略が企業にないかを探します。
また、商品を一度買うと何年もの間購入されないような商品の場合、成長が一気に止まってしまいます。常に買い続けてもらえるような、常に需要を持てるような商品かどうかを確認することが大切です。
株価が成長率にふさわしいかを見ます。PERは今の株価と今の純利益から割安かどうかを導くことができます。しかし、急成長株の場合は成長することも見込まれているのでPERが高いことが多々あります。そこでREGレシオを使います。\(\frac{成長率}{PER}\)の式で算出できます。REGレシオが1倍以下であれば割安、2倍以上は割高といえます。
急成長企業の場合、成長しているので売り切れないように在庫を増やそうとするかもしれませんが、在庫を増やしすぎている場合危険です。在庫が以上に増えていないかチャックしましょう。
次に財務を見ます。急成長株の場合大きな借金をして急成長しようとしている危ない会社もあります。この場合は、うまくいかない場合に倒産してしまいます。また、銀行からの借入金の場合催促が来るので思うようにせいちょうしていないけれど、もう少しでいけるというような場合でも倒産してしまうかもしれません。負債はどこからのものなのか、キャッシュはあるのかなどをしっかり見分ける必要があります。
財務と同様にキャッシュフローもすべての分類の株で重要です。営業CFで本業で稼げているかを見て、投資CFで投資に乗り気かどうかをみて、財務CFでお金を返しているのか借りているのかを見ます。営業CFはプラス、投資CFは投資をしてお金を出すほうがいいのでマイナス、財務CFはお金を返しているほうがいいのでマイナスが理想ですが、投資CFはプラスでも問題はありません。営業CF がマイナスな場合本業で稼げていないということになるので注意が必要です。急成長株の場合は、お金を借りることが多いので多少財務CFがプラスでも問題ありません。
次に、機関投資家や外国人投資家が投資をしているかどうかです。急成長株の場合は、機関投資家も外国人投資家も少ないほど良いです。いなくてもいいくらいです。機関投資家や外国人投資家が狙うと大きく株価は上昇します。また、機関投資家や外国人投資家がいないと不安かもしれませんが、大企業で失敗してもしょうがないと理解を得られるけれども知られていない企業で大きく失敗してしまうとたたかれてしまう機関投資家は早くから急成長企業に投資することは少ないです。急成長企業はフットワークの軽い個人投資家に利点があります。
最後はインサイダーが株を買ったり、自社株買いをしていないかです。インサイダーやその会社自身が株を買うということは、その株は魅力的であるとインサイダーや会社が思っているということです。なので、このような買いが増えたら期待して分析するといいかもしれません。しかし、急成長株の会社の場合は会社に余裕がないかもしれないのでそこまで気にする必要はありません。
市況関連株で調べること
- 在庫はどうか?
- 市場への新規参入会社があるか?
- 自分はその業界を追えるか?
- PERはどうか?
- 財務は健全か?
- CF(キャッシュフロー)はどうか?
- 機関投資家、外国人の持株比率はどうか?
- インサイダーが買ったり、自社株買いをしているか?
市況関連株は在庫をさばけているかどうかが大切です。在庫の増加率が売り上げの伸びを上回っていたら、アウトです。
市況関連株の場合新規参入会社があるととても不利になっていきます。新規参入会社がある場合はその会社もチェックすることが大切です。
市況関連株は上がって下がってを繰り返します。なので売買のタイミングが命です。そこの業界の人やとても悔しい人などはとても有利ですが、関係のない業界の市況関連株を持つのはハイリスクです。
PERを見ながら、しっかり行き過ぎていないか、落ちすぎていないかを見ることも大切です。しかし、PERは純利益と株価しか考慮していないので重視しすぎるのは危険です。
財務は健全かどうかは、市況関連株でも大切です。特に不況時の夫妻には注意が必要です。倒産の可能性はないかをしっかり確認しましょう。倒産の可能性がありそうであれば業績回復株として扱いましょう。
営業CFで本業で稼げているかを見て、投資CFで投資に乗り気かどうかをみて、財務CFでお金を返しているのか借りているのかを見ます。営業CFはプラス、投資CFは投資をしてお金を出すほうがいいのでマイナス、財務CFはお金を返しているほうがいいのでマイナスが理想ですが、投資CFはプラスでも問題はありません。営業CF がマイナスな場合本業で稼げていないということになるので注意が必要です。
次に、機関投資家や外国人投資家が投資をしているかどうかです。市況関連株の場合も、機関投資家も外国人投資家もある程度いると思います。資産投資家や外国人投資家が売り始めると業績に関係なく株価は大きく下がります。これは、彼らが正しいかどうかはおいておいて不況を予測したからです。これに耐えるか乗るか先回りをできるようなメンタルも必要です。
最後はインサイダーが株を買ったり、自社株買いをしていないかです。インサイダーやその会社自身が株を買うということは、その株は魅力的であるとインサイダーや会社が思っているということです。なので、このような買いが増えたら期待して分析するといいかもしれません。
業績回復株で調べること
- 債権者からの攻撃に耐えられるか?
- 倒産した場合、何が株主に残されているか?
- どのような方法で業績を回復させているか?
- そのビジネスの活気が戻っているか?
- 経費の削減は行われているか?
- 機関投資家、外国人の持株比率はどうか?
- インサイダーが買ったり、自社株買いをしているか?
業績回復株は倒産を免れることが大切です。倒産してしまうのは、主に銀行などの債権者に催促されるためです。その催促に耐えることができるのかはとても重要です。
また、倒産の可能性のある株をあえて買うのですから、倒産した場合も考えなくてはいけません。倒産した場合に株主に何が残るのかを知ってから株価と比べて購入するかを決めるべきです。
また、倒産しかけている状態からどのように業績を回復するつもりでいるのかを知ることも必要不可欠です。
また、ビジネスに活気がなくなっていたものが、今になって活気が戻ったりする場合があります。活気が戻っている場合は業績が回復しやすいです。
業績回復株は何といっても、経費削減が第一です。事業拡大などやる余力は全くないので、利益を出そうと思うと経費削減しかありません。経費削減の方法を知ることで、将来が明るくなるかどうか判断できるかもしれません。
財務と同様にキャッシュフローもすべての分類の株で重要です。営業CFで本業で稼げているかを見て、投資CFで投資に乗り気かどうかをみて、財務CFでお金を返しているのか借りているのかを見ます。営業CFはプラス、投資CFは投資をしてお金を出すほうがいいのでマイナス、財務CFはお金を返しているほうがいいのでマイナスが理想ですが、投資CFはプラスでも問題はありません。業績回復株の場合、負債の返済を進めている必要があるので、財務CFはマイナスであるものを選ぶのが無難です。また、営業CFがマイナスの場合は復活するのは難しいと言わざる負えません。
次に、機関投資家や外国人投資家が投資をしているかどうかです。業績回復株の場合、機関投資家や外国人投資家は手放している可能性が高いです。機関投資家や外国人投資家が増えてきていたら、その株は復活する可能性が高いかもしれません。
最後はインサイダーが株を買ったり、自社株買いをしていないかです。インサイダーやその会社自身が株を買うということは、その株は魅力的であるとインサイダーや会社が思っているということです。なので、このような買いが増えたら期待して分析するといいかもしれません。
資産株で調べること
- 資産価値はどのくらいか?
- 資産から差し引かれる負債はどのくらいか?
- 会社が新しい負債を抱え込まないか?
資産株は、上の5つの分類の株とは見る場所が大きく変わります。
資産株で重要なのは、企業の資産価値です。その会社の資産の価値はどのくらいなのかをしっかり計算することが大切です。
資産株で資産と同様に大切なのは、負債です。いくら資産があっても負債がそれを上回っていれば価値はあるとは言えません。
また、負債を新たに抱え込むというのは、資産株として買った場合はとてもマイナスのポイントとなります。新たに負債を抱え込む可能性が低い会社を選びましょう。
投資株式の運用法&売却法
ここでは、再度分類ごとの強みを確認して運用法を説明したいと思います。しかし、しっかり購入時に分析ができていればあとは、購入時の決め手がなくなった時に売ればよいのでまだ楽です。しかし、いろんなところでささやかれている言葉を無視して慌てて売ってしまうことが多々ありますが、しっかり自分の分析により保持するのか売るのかを決めないと利益を増やすことはできません。
低成長株
強み
- 高配当
- 株価が安定
弱み
- 株価が上がりにくい
運用法
配当をもらいながら株価がある程度上がったら売り、そのお金でさらに低成長株を購入します。
低成長株は、不況時でも配当が入ってくるので他の株が下落している時でも心を支えてくれます。
売却のタイミング
- マーケットシェアを落としている
- 新製品の開発がなく、研究開発費を切り詰めている
- 買収をして失敗続き
- 買収で貯蓄が消えそう
- 配当利回りが悪い
マーケットシェアを落としている株には要注意です。特に広告費(広告会社の雇い入れ)をした会社は要注意です。
また、過去の製品だけを頼りにし、新しい製品開発をしていなかったり、製品開発費を切り詰めている会社は売り時です。
高配当を求めているのに企業買収はマイナスポイントです。買収をしても、そう簡単に元は取れません。
特にキャッシュが残るのであれば問題ありませんが、キャッシュが0に近かったり、負債を抱えてまで買収を行う企業には要注意です。
また、配当利回りが悪くなってきたら乗り換えを考えるといいかもしれません。
優良株
強み
- 株価が上がりやすい
- 不況に強い
弱み
- 割高でつかむと利益が出しにくい
運用法
株が割安な時に購入し、ある程度(30%~50%)上昇したら売却し、新たに優良株を購入する。
優良株は株価が上がるのでお金が増えている感覚を味わえます。また、不況に強く頼りがいがあります。
売却のタイミング
- 直近2年の商品がいまいちで、次の新商品が出るのに1年以上の間がある
- 同業他社よりもPERが突出している
- 役員が自社株を購入していない
- 利益の25%を占める部門がマクロの経済指標の影響を受ける
- 成長率が鈍化
優良株は株価の上昇を期待しているので、新商品が売れなければ衰退していってしまう可能性があり、株価の上昇を期待できません。なので、商品がいまいち(悪い評判といい評判が入り乱れている)の場合は売ってしまうのも手です。
同業他社よりもPERが突出している場合は、割高になっている可能性が高いです。大きな成長が確定していないのであれば利確してしまうのが賢明です。
役員などインサイダーが株を買っていない場合、割高になっていたりする可能性があります。
住宅着工件数や、石油採掘量などマクロの経済指標によって影響を受ける会社は早めに利確するほうが良いです。
成長が鈍化している企業は、売り時かもしれません。合理化などにより、利益は増えている場合でもそれには限界があります。収益の伸びが鈍化している場合は売りを考えるときです。
急成長株
強み
- 成功時のリターンは青天井
弱み
- 倒産の可能性がある
- スタミナ切れで株価が急落する
運用法
まだ、あまり知られていないであろう株を買い、成長の鈍化で売却します。
成功すると数倍、数十倍になります。しかし、スタミナ切れで株価は暴落したり倒産したりする危険もあります。
売却のタイミング
- 四半期業績で売り上げが3%落ちた
- 新店舗の売り上げがはかばかしくなかった
- 役員や優秀な人材がライバル社に移った
- PERが高すぎる
急成長株の売り時は、業績が落ち込んだ時です。成長が鈍化してきたら売却しましょう。スタミナ切れによる成長の鈍化の場合株価は急降下してしまいます。
他地域に事業を拡大してうまくいかなかったときは注意が必要です。改善の余地がなければ売りましょう。
ライバル社に社員が移っていることがわかったら、その会社の存続を危ぶまなければなりません。優秀な人は限られています。その人を抜かれるのは成長の鈍化を招きます。
PERが高すぎる場合も売りましょう。PERは、投資家の期待で大きく上昇します。期待はちょっとしたことでなくなってしまい株価の急落を引き起こします。あまりにもPERが高くなった場合は売却しましょう。
市況関連株
強み
- 業界に詳しければリスクは低く高リターン
弱み
- 高値掴みをしやすい
運用法
タイミングよく売り買い繰り返して運用します。
タイミングが命なのでタイミングよくいけるかどうかにかかっています。
売却のタイミング
- 製品の最終需要が減退している
- 設備投資予算を倍増して立派な新工場を建てようとしている
- 外国製品との価格競争に太刀打ちできない
製品需要が減退いている会社は、これから不況になる可能性が高いです。
また、設備投資を倍増してまで立派な新工場が本当に必要なのかを考える必要があります。旧工場を低コストで近代化できないかなどをすっ飛ばしている場合は注意が必要です。
また、外国製品と価格競争で太刀打ちできない場合好景気でも伸びない可能性が大いにあります。品質と価格競争には注意が必要です。
業績回復株
強み
- 成功時のリターンが大きい
弱み
- 失敗時のリスクが大きい
運用法
業績が回復し、株価が上がったら売却です。
倒産の可能性も考えて投資することが大切です。
売却のタイミング
- 業績が転換点を超えた時点
- 借入金が減少傾向だったのに増えた
- 在庫の増加率が売り上げの伸び率の2倍以上
- 収益予想に対してPERが高い
業績回復株として買っているのですから、欲張らずに業績が転換点を超えて株価が上昇したときに売るのが良いです。そうしないと、業績回復株から市況関連株に代わってしまってタイミングをつかめなくなる可能性があります。
業績が回復してきていたけれども、また借入をしている場合にも注意が必要です。特に、業績が上がると期待が大きかった場合急下降する場合があります。
また、在庫が多くなっている場合も注意が必要です。在庫は所有しているだけでもお金が発生します。業績回復株の会社には余裕があまりないので在庫を抱え込むのは得策ではありません。
業績の合服の兆しが見えると多くの人が買いだすのでPERが高くなります。PERが高いということは株主が期待をしているということで、期待というのはちょっとしたことで揺らぐので危険です。PERが高すぎるときは売却してしまうのも手です。
資産株
強み
- 買ったら待ち続ければいい
弱み
- 資産評価が難しい
- 長年株価が上昇しないことがある
運用法
資産株は、一度買ったらその資産価値が落ちていないか、負債をさらに抱え込まないかをチャックするのみで株価が資産含んだ価値になるまで待ちです。
売却のタイミング
- 乗っ取りが来たとき
- 多角化プログラムで増資をする
- 売却した部門が期待よりも安い
- 機関投資家の持ち株比率が半分以上になった
資産株は、その資産がほしくて株を買い占めようとする企業などが出てきたら売り時です。
しかし、その前に多角化しようとして買収などを始めると資産が減り資産株としての価値がなくなってきてしまいます。
同様に売却した部門が思っていたよりも安い場合、その企業の魅力は自分の想像よりも安いのかもしれません。資産価値と企業の価値をもう一回見直す必要があります。
また、機関投資家の割合が半数以上になった場合、そうそう株価は上昇しません。売って違う株に投資するのが良いと思います。
まとめ
株は、高配当の低成長株、不況に強く株価が上がる優良株、株価倍増の急成長株、タイミングが命の市況関連株、倒産の危機から這い上がる業績回復株、資産が株価に反映されていない資産株の六つに分けることができました。
これらには、それぞれ上のような特徴がありそれぞれの運用方法があります。
個別株で年率10%以上を目指して頑張りましょう!!
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