ということで、今回は株の種類を知るということをゴールにしていきたいと思います。
株の鉄則と言うと、やはり「安く買って高く売る」ですよね。かといって、この世には、株価が何十倍にもなる株もあれば、数%しか上昇しない株や下がる株まであります。
これらを同じように調べて、同じように運用するのは無理があります。数%しか上昇しない株であれば10%の上昇で売れればよいです。しかし、株価が何十倍になるような株を10%で売ってしまったらせっかくのチャンスを棒に振ってしまいます。
また、株価の上昇で儲かるなら、何十倍になるような株ばかり買えばいいのかと言えばそれも違います。数%しか株価が上昇しない株は株価の下降も数%のことがほとんどです。しかし、何十倍にもなるような株は下落も数十%の下落をします。
それに加え、何十倍にも株価が上昇するような企業は事業拡大にお金を使うので配当はなかったり少ない傾向にあります。しかし、数%しか株価が動かないような企業は事業拡大にかけるお金の割合が少ないので、配当にお金を割く企業が多くあります。
このように、それぞれの株にはそれぞれ違った特徴があります。今回は、どんな株の種類があり、どのような特徴で、どのように運用するのかを説明していきます。
株の種類
いきなりですが、株は以下の6つの種類に分けることができます。
- 低成長株
- 優良株
- 急成長株
- 市況関連株
- 業績回復株
- 資産株
それぞれの特徴を知ることで、その株の運用方法が見えてきます。
低成長株
低成長株とは
低成長株とは、急速に成長している会社が拡大の余地をなくしたか、努力をやめたかで成長が鈍化した株のことです。なので、ここで言う低成長株は巨大企業です。
低成長株の特徴
基本的に低成長株の企業は事業拡大を大規模には行いません。なので、企業が大きく成長することはそうそうなく、株価が何倍にも上昇することはほぼありません。
逆に、事業拡大に割くお金が少なくなり、利益が貯蓄されます。その利益を株主に還元するため、配当を高くする傾向にあります。
また、低成長株は余力があるところが多く、不況の時でも配当をします。なので、不況だからという理由で売りに出されて株価が下がっても、株価が下がったおかげで配当利回りがよくなり買いが増えます。このような理由もあり、低成長株は不況にも株価が下がらず安定した株価を保っています。
低成長株のまとめ
低成長株のポイントをまとめると以下のようになります。
- 株価の上昇は限られる
- 配当高い
- 不況に強い
このような特徴があるので、低成長株は株価よりも配当を重視して運用をします。
注意しなければいけないのは、不況の時にもしっかり配当を配っているかです。配当性向が低いほど、不況の時にも配当を払う余力が残せている企業と言うことになります。今高配当な株ではなく、常に払われているかを重視しましょう。
そして、基本的には低成長株は保持ですが、株価が10%とか上昇したのであれば、利益を確定し他の低成長企業を買い直すのも手です。
優良株
優良株とは
優良株とは、巨大企業にもかかわらず積極的に事業拡大をしている企業の株です。飲食など身の回りに必要な物を商品としていることが多いです。
優良株の特徴
優良株の株価は10%前後の上昇が見込めます。しかし、上がり続けるのではなく下がって上がってを繰り返しながら徐々に株価は上昇していくので高値でつかんでしまうとなかなか買値を上回らないこともあります。
しかし、優良株は生活必需品を取り扱っている企業が多いので不況に強いという特徴があります。多少は上下しますが、大きく下落することはほとんどなく、不況で多少株価が下がってもすぐに巻き戻します。
優良株のまとめ
優良株のポイントをまとめると以下のようになります。
- 株価は少し大きく上下する
- 株価は10%程度上昇していく
- 不況に強い
このような特徴から、優良株は割安の時に買うのが得策です。そして、何倍にもなることは少ないので30%~50%で利確し、次の優良株を見つけに言ってもいいかもしれません。ただ、株は%UPで利確は自分の利益を決めてしまうのでこれからも上昇する見込みであれば保持が一番です。ただ、ROEが上がりすぎているときなどはいったん売り下がったらまた買うなどすると良いです。
優良株は、不況に強いので不況の時に下がってしまい慌てて売ることは避けましょう。しっかり、業績を見て一時的な物なのかを確認し保持するかどうかを決めましょう。
急成長株
急成長株とは
急成長株とは、収益の成長率が20%以上の会社の株です。成長企業は資金繰りに無理をする会社が多々あり、スタミナ切れや倒産をしてしまう会社もあります。
急成長株の特徴
急成長株の株価は青天井です。何十倍になることがあり、世界では何百倍と株価を伸ばした会社もあります。
なので、急成長株は株主に期待され現状の価値よりも高い株価がつきます。つまり、PERが高い傾向にあります。それでも、成功時のリターンは計り知れません。
しかし、上で書いたように資金繰りに失敗してしまうと株価は下がってしまいます。PERが高い分株価の下降は急です。
また、事業拡大に専念しているので配当などは期待できません。
急成長株のまとめ
急成長株のポイントをまとめると以下のようになります。
- 株価は何十倍にもなる
- 株価の急落、倒産のリスクが高い
- PERが高い
- 配当は期待できない
急成長株を選ぶときは、その会社の成長率を見ましょう。20%~25%の成長率の会社の株は魅力的です。また、スタミナ切れを起こす心配が少ない会社を選ぶ必要があるので、財務表はしっかり見ましょう。
株価が何倍になったら売り、などはこの株はありません。成長が鈍化したら売却しましょう。
市況関連株
市況関連株とは
市況関連株とは、景気によって株価が変動する株です。これらは、産業によって決まっています。鉄鋼や石油、自動車などが当てはまります。
市況関連株の特徴
景気によって株価が大きく変動します。なので、売買のタイミングが命です。しかし、不況だから落ちる訳ではありません。不況の徴候が見え始めたときにはすでに落ちていることがほとんどです。
株価の上昇時は優良株と似ている上がり方をします。この業界を知らない人がチャートを見て優良株と思って買うと痛い目を見てしまいます。
市況関連株のまとめ
市況関連株のポイントをまとめると以下のようになります。
- 産業で市況関連株か決まる
- 株価は大きく上下する
市況関連株は売買のタイミングが命です。その業界にいるなど、その業界に詳しくいち早く情報が耳に入るような環境でないとこの株はとても勝つのが難しい株です。しかし、その業界の人などにとってはとても有利に株を運用できます。
業績回復株
業績回復株とは
業績回復株とは、潜在的に倒産の恐れがあるが回復を見込むこともできる会社の株です。倒産する可能性のある株はどんどん株価が落ちています。市況関連株の不況時に落ちるのとチャートでは同じかもしれませんが、業績回復株の場合は倒産する危険性がある物です。
業績回復株の特徴
業績回復株は、業績が回復すると株価は何倍にもなります。その反面、倒産すれば株価はゼロになるのでリスクは高いです。
業績回復株のまとめ
業績回復株のポイントをまとめると以下のようになります。
- 倒産のリスク高い
- 株価数倍になる可能性大
業績回復株を選ぶ上で大切なのは、「業績を回復する方法は現実的かどうか」と「倒産したら何が株主に残るのか」です。
また、業績が回復したら売ってしまうのが良いです。業績回復株から市況関連株に変わるとまた、違った見方が必要になります。
資産株
資産株とは
資産株とは、現金や不動産などの資産が株価に反映されていない会社の株です。現金や不動産を多く持っているには安い株というのがあります。見つけるのは大変ですが見つけたら安泰な株です。
資産株の特徴
資産を持っているので業績などはこの株では余り関係ありません。しかし、負債を増やしたり、買収などを行い資産を減らす予定がある会社には注意が必要です。
資産株のまとめ
資産株のポイントをまとめると以下のようになります。
- 資産が株価に反映されていない
- 負債や買収する予定に注意
この株は、早い者勝ちで早く見つけることができればそのまま株価が上がるのを待ち続けるのみです。しかし、なかなか株価が変化しない可能性があり株価が動かない期間が何年もあるかもしれないということを頭に入れておく必要があります。
まとめ
今回は、①低成長株②優良株③急成長株④市況関連株⑤業績回復株⑥資産株の六つの株の種類を紹介しました。
簡単にまとめると、
①低成長株:収益や株価が安定していて、高配当の株
②優良株:不況に強く、適度に成長する会社の株
③急成長株:急落、倒産リスクがあるが、リターンは青天井の株
④市況関連株:上下を繰り返す売買のタイミング命の株
⑤業績回復株:倒産しそうだが、回復の可能性がある会社の株
⑥資産株:株価に資産が反映されていない株
です。
まだまだ、どう見分けるのかはっきり分からないと思いますが、まずはこのような分類の株があるんだなと知っていてください。
これを知った上で、次は株を見つける方法を紹介したいと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございます。またねー!
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